HARLAN COBEN著 『I WILL FIND YOU』を読む

 ハーラン・コーベンによる『I WILL FIND YOU』は、自分の息子マシューを殺害した廉で刑務所に投獄されたデービッドを読者に紹介することで始まる。デービッドは自分はやらなかったと言い張るが、有罪判決と戦おうとはしなかった。なぜならデービッドは自分自身を責めてもいるので。デービッドは好ましい糸口である。本は最初の人物の中で展開していくが、時折、私たちに語りかけているかのように第二の人物の語りの中へと潜行していく。そして、我々は、彼もまた刑務所の中の多くの人たちが無実を主張するということを知っている、と知る。 

デービッドはどうであれ自分の運命を受け入れる。ほどなくして、5年前にデービッドに殺害されたとされているマシューのものだと思われている少年の写真を携えて、以前の義理の妹が刑務所を訪ねてくる。

デービッドとシェリル・バスキンは夢の生活を送っている。結婚、郊外の美しい新築の家、そして、マシューという名前の3歳の息子。そして、悲劇が最悪の形で襲いかかることになる。

デービッドは気づいたら血まみれである。しかし、その血は自分のものではなく彼の息子のものである。デービッドは自分は息子を殺害していないと確信している。しかし、デービッドに対する圧倒的な証拠のため彼は無期限の条件で刑務所に投獄される。投獄から5年後、デービッドの妻の妹が、素性の知れない人物に伴われたマシューそっくりの少年の写真を携えてデービッドを訪ねてくる。

デービッドは刑務所を逃れ、マシューを見つけ、マシューを家に連れ帰ることができるか?

結末は悲惨である。しかし、息子と再会できるという期待は、その悲惨な結末をはるかに超えるものである。

手に汗を握るサスペンス・スリラーです。是非、皆さまにもご一読をオススメします。


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KAZUMAの読書日記

冒険、スリラー、ジョギング、エッセーなどなど、気の向くまま、多ジャンルの読書を続けてきましたが、オススメできそうな本を備忘録風にご紹介いたします。

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