1年前に溺死した夫のことでまだ深く悲しんでいるマリアナは、グループ・セラピストである。マリアナは、自分の子供として育て、ケンブリッジで勉強している孤児の姪、ゾーから電話を受ける。ゾーのルームメイト、タラが残酷な方法で殺害された。
マリアナは、ゾーのもとに駆け付け、二人は、殺害犯はギリシャ悲劇の教授、エドワード・フォスカだと確信するようになる。警察は、マリアナはただ不思議なほどにフォスカに偏見を持っていると考えており、マリアナの理論を真に受けていない。結局、フォスカにはアリバイがある。マリアナは、フォスカが姪の友人を殺害したのだと証明しようと試みる。
しかし、危険は去ってはいなかった。数日のうちにさらに二人の少女が、死と犠牲についてのギリシャ劇からの一節が付されたギリシャのポストカードを受け取り、儀式的なやり方で同様に殺害された。マリアナとゾーもポストカードを受け取る。彼女たち二人は安全を求めてロンドンに戻るべきか、正義の追求を続けるべきか決めなければならない。
スリラー小説としては驚くべきどんでん返しが仕掛けられた第一級の読み物だと言えるだろう。手に汗握るサイコ・スリラーを期待している方にはオススメの一冊である。
東京ブックランド 1750円+税
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