よく歩き方を研究している健康運動指導士によるウォーキングの本。
「そもそも、なぜ、歩くことが健康に良いといわれているのでしょうか。歩くことは有効な有酸素運動だからです。有酸素運動にはさまざまな病気の予防効果があることがわかっています。走る、泳ぐ、自転車をこぐことなども有酸素運動ですが、歩くことは走ることよりも関節に負担が少なく、泳ぐことや、自転車をこぐことと違って場所や時間も問わず自由に行うことができ、道具もいらないので、手軽な運動としてすすめられているのです。生活習慣病(糖尿病、脂質異常症、高血圧、内臓脂肪の増加など)やメタボリックシンドロームの予防と改善、脳血管疾患・心臓疾患の予防と改善、うつの改善、認知症の予防と改善......。歩くことは、『心』『体』『脳』に良いという、さまざまなエビデンス(科学的根拠)があります。一日にどのくらいの距離を、どのくらいの速さで歩けば良いかの目安は、それぞれの人の目的や体力によって異なります。」
「心臓や肺の機能が落ちたり、筋力が弱ってくると、歩くスピードは遅くなっていきます。体力の衰えを予防するためには、3分でも5分でも良いので、日々の歩く動作のなかで早歩きを取り入れましょう。息が切れたらゆっくり歩いて、また落ち着いたら速く歩くという風にすることで、じょじょに速く歩く体力がついてきます。」
「前への腕振りは、おへその高さ程度までにして、思い切ってうしろに意識して振ってみると、どうでしょう。体がまっすぐになり、やや前に重心がかかるため、前に進みやすくなるのです。」
「おへそのあたりをキュッと引っ込めるように意識してみてください。そうすると、腹筋のインナーマッスルが使われやすくなり、脚がおへそのあたりから伸びているような感じになります。骨盤が前後に動き、歩幅が自然と広くなり、横から見ると『人』の字に見えるスムーズな歩き方になります。」
この本を読むと、歩くことが健康にとっていかに大切かが分かる。新たにウォーキングを始めたいという方には是非読んでもらいたい一冊である。
合同出版 1480円+税
bloggerにて2022年11月13日公開
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