MICHAEL CONNELLY著『THE DARK HOURS』を読む


マイクル・コナリーのTHE DARK HOURSを読んだ。

「バラド刑事とボッシュ」シリーズの4作目である。今回は非常に面白い。絶対のお薦めです。まるで初期のボッシュの世界に戻ったような楽しさがありました。今回の主役はリネ・バラドの活躍を中心に物語は進みます。 2020年の年末のLAの街をバラドとムーア刑事の二人がシフト勤務で巡回していた。

そのころLAには「真夜中の二人組」と言われるレイプ、絞殺犯の二人が5週間ごとに出没していたのだ。年末の夜の例年通り新年を祝い、騒いだ群衆が空に向けて数十発の銃弾を撃っていたのだ。黒人地区の「自動車修理ボディショップ」のまえで店主のハビエラが急に倒れた。誰かがこの状況に紛れ射殺したのだ。ハビエラの息子が地区の住民が集まったパーティの中に見知らぬ人物がいたと言う。ただ一人白人の貧しい身なりの姿の男だった。ハビエラは昔地元のギャング「ラスパルモス」のメンバーだったが10数年前から引退していたのだ。ギャングとは切れていたと思われた。銃弾は31発の薬莢が見つかったが、その中に22口径がハビエラの至近距離から発射されていたのが彼の身体に銃弾が残っていた。その銃弾を鑑定した結果、10年前の事件のコールドケースの殺人事件の銃と一致したのだ。バラドが事件の記録を見たとき、その事件を担当したのが、ハリー・ボッシュ刑事だった。 そこへ、「真夜中の二人組」が出たと言う連絡が入った。バラドとムーアが被害者宅に急行した。犯人は白人の二人組だったが、バラドは被害者の家のある場所から考えて、何か違和感を覚えたのだ。前2件の事件と大きく違ったのが、今回の被害者宅は一方が行き止まりで逃げ道が一つで、911通報されると道路封鎖で逃げ道がなくなるのだ。これまでは三方に逃げられる道があったのだ。これはプロの犯罪者の手口ではない。コピーキャットかもしれないのだ。そしてバラドの依頼で昔の記録を調べたボッシュから連絡が入った。ハビエラと10年前の事件の男に思わぬ共通点があったのだ。思いもよらないことだった。歯医者の名前が出てきたのだ。 ここからはお読みください。絶対のお薦めです。ハビエラ殺し、コールドケースの殺人事件、そして深夜の二人組レイプ犯がどう絡んで、解決されるかお楽しみください。いつもながらの楽しい展開です。コナリーの作品の中でもトップ水準の面白さだと思います。

東京ブックランド 1440円+税 

邦訳版 「ダーク・アワーズ上・下」 講談社文庫

bloggerにて2022年11月27日公開


KAZUMAの読書日記

KAZUMAの読書日記

冒険、スリラー、ジョギング、エッセーなどなど、気の向くまま、多ジャンルの読書を続けてきましたが、オススメできそうな本を備忘録風にご紹介いたします。

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