もはや英語母語話者だけのものではない国際共通語としての英語という外国語を「道具としての英語」ではなく、「異文化理解のための言語としての英語」という視点から著された英語好きのための英語という外国語のための解説本。いうまでもなく、英語という外国語は、日本語と構造が違っていて、日本語は主語を省く傾向があるが、英語には必ず主語が必要だったり、英語という外国語は、複数形と単数形の区別にこだわりがあったり、英語では初めに言いたいことを述べて、その後でなぜならと理由や根拠を述べ、最後は、「私はこういう内容を述べました」と、結論でまとめるのが定石であったり、いわば日本語とはかけ離れた言語である。現在、多文化・多民族化しつつある日本という国でも、他者との対話のために外国語を修得することは必須であろう。そういう意味でも、本書は英語という外国語の形を分かりやすく説明してくれている。ヒト・モノ・カネの流れがグローバル化しつつある現代社会では、異文化の人たちとの会話の機会も増えてくる。異文化を理解するためには第二外国語の獲得が肝要になってくる。本書を読んで、是非、英語学習の楽しさを知ってもらいたい。
幻冬舎新書 1000円+税
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