著者が言うところの『間違う力』とは、以下の10項目を基準にしたものである。
①他人のやらないことは無意味でもやる。
②長期スパンで物事を考えない。
③合理的に奇跡を狙う。
④他人の非常識な言い分を聞く。
⑤身近にあるものを無理やりでも利用する。
⑥怪しい人にはついていく。
⑦過ぎたるは及ばざるよりずっといい。
⑧ラクをするためには努力を惜しまない。
⑨奇襲に頼る。
⑩一流より二流をめざす。
以上の10項目の信条は、一見、非常識にも思われるが、常識の盲点を突いた好著。
「人の行かないところへ行き、人のやらないことをやり、それを面白おかしく書く」というモットーで二十年以上やってきた著者の、分かりやすい文章で綴られており、ぐいぐい最後まで読めてしまう。独自の生き方をしたい人にはオススメの本である。
最後にこの本から興味深い箇所を抜粋しておく。
「ほかの章の繰り返しになるが、どの世界もやったもの勝ちである。いくら猛練習を積んでも絶対に試合に出ない野球選手に価値はない。一流の素材より、二流のプロのほうがずっとマシである。最初から一流でなく二流をめざすべきとはそういう意味で、自分に言い聞かせているのである。」
角川新書 800円+税
0コメント